歯について
PREVENTIVE当院では、患者様から様々な『歯について』のご質問を頂いております。
以下は『よく頂くご質問と当院の回答』です。
ご参考までにご覧ください。
歯垢って?歯石ってなんですか?
歯垢(プラーク)は生きた細菌の塊です。
歯垢の中には虫歯や歯周病や口臭の原因になる細菌が多数生息しています。うがいぐらいでは取り除くことはできないため、ブラッシングによって取り除きます。
歯石は、歯垢が石灰化してできる固い石のようなものです。あまり大量に付着すると、外観上も好ましくなく、そのうえ、口臭の原因にもなります。ブラッシングでは除去できませんので、歯医者さんでとってもらうようになります。
色素沈着って歯に何が付くの?
まずは一番わかりやすいところで、タバコのヤニ。あとは、お茶、紅茶、珈琲、赤ワインなどで歯の表面に色素が沈着して、それが茶色に変色します。ブラッシングだけでは取り除くことができず、歯医者さんでクリーニングしてもらうようになります。
イメージでいうとカレーを食べ終わった後にお皿についた黄色の黄ばみを想像してもらうとわかりやすいです。
歯槽膿漏(歯周病)ってどんなものですか?
歯肉炎や歯を支えている歯周組織(歯肉・骨など)に起こる病気を歯周病と言います。歯肉炎は歯ぐきだけに限局した炎症で、歯肉が赤く腫れ時々出血します。
歯槽膿漏は歯肉炎がさらに進行し、歯槽骨(歯を支えている骨)まで侵される病気です。こうなると見た目上、歯が出てきた感じ(歯がのびた感じ)がしますが、実は骨が下がっただけです。
歯槽膿漏は歯槽骨を溶かす病気です。まず、毎日のケアで確実に歯垢を取ることから始まります。と、簡単に言っても人それぞれ口の大きさや歯の大きさ、歯並び等いろいろの要素があるので、ブラッシングと一言で言ってしまうには難しすぎるかもしれません。だから、自分にあった正しい磨き方をマスターすることが一番効果的に歯周病を予防する近道ということです。
栄養のバランスがとれた食事をとり、規則正しい生活をおくる。食後のブラッシングを身につけ一回に最低3分以上磨く。タバコは控えめにして、糖尿病、内科的疾患のある人はきちんとコントロールする。歯周病を治すこと、予防することは、身体の健康を維持する上でもとても大切なことです。
普段から歯科医院で定期検診・クリーニング(年2,3回)をうけ、毎日正しいブラッシングを続けていれば恐い歯周病を未然に防ぐことができます。
歯周病の具体的な症状はどういったものですか?
あまり大きく気になる自覚症状が出ずに知らず知らずのうちに進行していきます。
- 歯ぐきが盛り上がったように赤く腫れて、ブラッシングを行うと出血します。(歯肉炎)
- 腫れた歯ぐきと歯の溝に袋のような歯周ポケットができます。(歯槽膿漏)
- だんだんと歯肉が下がり、膿が出たり口臭がしてきます。(歯槽膿漏)
- 歯槽骨が溶け始め歯がぐらぐらしてきます。末期には歯が抜けてしまいます。
歯周病になる大きな原因は?
歯をきれいに磨かず放置しておくと歯垢や歯石がたまり、この中の細菌が原因となって歯周病が起こります。歯周病というのは歯を支えている歯ぐき・歯槽骨と歯の間に歯周病菌が感染して、歯の周囲の組織を破壊してしまう恐い病気です。症状が進むと歯がぐらつき始め、歯ぐきから血や膿が出てきて口臭が気になり始めます。
歯ぐきが出血しやすいという事は、血管が破けているという事なので、そこから菌が血液中に侵入して身体全体に回ります。それにより、菌血症や心臓弁膜症や腎炎を引き起こす事があります。また、口から肺へ菌がいく事により、老人の肺炎の一因になっているという報告もあります。
さらに免疫力の低下した人ですと心内膜炎を引き起こすリスクが高いといわれてますし、糖尿病の人ですと歯周病にかかっている人が普通の2倍以上といわれています。
糖尿病になると体の機能や免疫力が低下するため、歯肉や歯槽骨の破壊が進みやすく歯周病が進行しやすいのです。その他にも歯周病菌によって心筋梗塞や心臓発作を引き起こしたり、女性の場合ですと早産や低体重児を生むリスクが高い事などが報告されています。
口が開きづらい、あごを開け閉めすると”コキコキ”とか”ガクガク”といった音がする、物をかむとあごが痛むような症状があるのですが、これはなんですか?
これは顎関節症の可能性があります。詳しいことはレントゲンを取ったり、口の開け閉めの状況などを確認しないとわかりませんが、顎関節症だとこのような症状はよく見られます。
顎関節症の原因
- 不正咬合:かみあわせがずれていてあごの関節までずれてしまう。
- 虫歯:痛む歯を避けてかむためにあごがずれてしまう。
- 抜いた歯をそのまま放置:歯を抜いたまま放置すると、周りの歯が傾いたり伸びたりして、かみあわせがずれてしまう。
- ストレス:ストレスによるくいしばりや歯ぎしりなどにより、あごの関節や筋肉に異常な力が加わり発症する。
今、症状がある場合
治療は、かみ合わせの調整、スプリント(あごの位置の修正装置)を使用、歯並びの治療、ストレスの解消などが考えられ、まずは人それぞれ原因をよく調べる必要があります。
予防策としては・・・
左右両方の歯でかむ、歯の治療を中断したり、特に歯を抜いたままにしない、歯並びを直す、ストレスをためないようにする。あまり心配すると、かえってストレスになるので、早めに相談にいったほうが良いです。
頭・顎が痛いのは、歯ぎしりやくいしばりが原因?
ここ最近、「奥歯が痛い」や「顎が痛い」と来院される方が多くなっているように感じます。そのような症状で、歯ぎしりや食いしばりが原因という方も増えてきているようです。今の状況下で、ストレスなども一つの要因かもしれません。
そこで、歯ぎしり・食いしばりについて、お伝えしていきたいと思います。
日常生活のなかで、上下の歯を噛みしめていないかご自身で注意してみて下さい。歯の噛みしめや歯ぎしり食いしばりは、歯や顎に非常に大きな負担をかけています。
以下のチェック項目で確認してみましょう。
- 朝起きた時顎が痛い、重い感じがする
- 頬の内側に横すじができている
- 詰めている物が取れやすい
- 肩こりがひどい、頭痛がする
- 普段、上下の歯と歯があたっている
- 歯にひびが入っている
どれか一つでも当てはまる項目があるとすると、歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があると思われます。まずは日中、集中してお仕事をしている時、家事をしている時などご自身で確認してみて下さい。食いしばっているような時がありましたら、少しずつ意識して食いしばりすぎないよう心がけてみてください。本来、上下の歯が接触するのは、食べ物をかむときと飲み込むときだけです。
もし頻繁に歯ぎしりや食いしばりをしていると、歯は磨耗しつづけあちこちしみる感じが出たり、ひび割れが進み、歯が壊れてしまうときさえあります。お口のまわりの筋肉や関節が破壊され続けてなかなか治らないという結果になることもあります。
1.歯ぎしり、食いしばりの原因
- ストレス
- 噛み合わせの悪さ
- 過剰な飲酒
- 過剰な喫煙
- 悪習壁[頬づえ・横向きで寝るなど]
など、このようなことがあげられます。それではどうしたらよいのでしょうか。
残念ながら、歯ぎしり食いしばりを完全に治す治療はありません。少しでも減少する方法をお伝えしたいと思います。
- ストレス…ためないようにしましょう。力をぬきリラックスできる時間をふやしてみて下さい。
- 噛み合わせ…歯科医院で調整することも可能な場合があります。かかりつけの歯科医院にご相談してみてください。
- 飲酒…ほどほどに
- 喫煙…ほどほどに
- 悪習慣…頬杖はなるべくつかないようこころがけてください。寝る時は横向きではなく、仰向けで寝るようにしてみましょう。
その他にも入浴中に顎のマッサージをしてみるのも良いかと思われます。筋肉もほぐれ、リラックスできてストレスの緩和にもつながることでしょう。市販のマウスピースを使ってみるのもひとつの方法ですが、歯科医院でお作りすることも可能ですので、ご相談してみてください
2.マッサージの仕方について
・口を大きく開けて5秒間そのままに
口を閉じるために使われる筋肉をストレッチして伸ばしましょう。
・アイーンの口で(下あごを前に出して)5秒間そのまま
顎関節の動きをスムーズにすることができます。
・こめかみをマッサージ手のひらでグリグリと筋肉をほぐして
・頬もマッサージ
エラの部分をやはり手のひらでグリグリしてみてください。小顔効果できるかもしれませんね!